櫻守/水上勉
新潮文庫 1976/04

今年もついに出ました。
お待ちかねの気象庁からのさくら(ソメイヨシノ)の開花予想。
今年の横浜は、平年より3日はやい3月25日だそうで。
そんな季節にぴったりな一冊がこちら。
「桜」とつく書物は片っ端から平らげていた時期に出会った「桜愛」文学の決定版。
桜=ソメイヨシノという桜音痴のシティボーイ、シティガールたちに、山にひっそりと自生する山桜の美しさ、気高さをそっと教えてくれる物語。
梶井や宇野千代の「桜」もすごいが、やっぱり水上の描く「桜」がいっとう渋い。
ぜひ、ご一読あれ。